太っているあなたの腰痛が良くなるわけがない
今日はちょっと辛口です。
真実を受け止める勇気のない方または認めたくない方は、この先を読まないでください。
腰痛で来院されるお客様の中には、かなり膨よかな体型の方がいらっしゃいます。
腰痛が起こっている理由が一目瞭然です。
先日来院されたお客様は、腰を反らせると腰に痛みが出るという男性でした。その他にも症状はあるのですが、その痛みを解消する為に腰痛改善ベルトやら姿勢矯正ベルトやら、様々な腰痛改善の為のグッズを購入されていました。
その金額、数百万円!
私は愕然とし、真実をお伝えしました。しかし、その方の望まない真実だったためか、その後、その男性はしばらく来院されることはありませんでした。。。
伝える側も勇気のいる宣告でしたが、気付いてもらわなければ、何も解決しないと思い伝えたのですが。。。
腰痛のリスクは3~5倍にアップ!
実は、肥満体型の方の腰痛のリスクは、標準体型の方に比べて3~5倍ほど高くなっているという論文もあります。
『肥満』は『腰痛』にとって無視できない一つの原因なのです。
お腹の肉がオモリとなり、背骨の腰の部分(腰椎)や背筋(はいきん)には常に負荷がかかっている状態です。
お腹が前に出ることによって、最も影響を受けやすいのは腰の背骨である第3腰椎~第5腰椎と言われています。
このような体型の方は、前屈は問題なくできるのですが、後屈をしようとすると痛みが発生し、ほとんどできません。
まっすぐに立っている状態で、すでに腰が反っている状態ですので、さらに腰を反ろうとすれば痛みが出るのは当然です。
整体で体を整えたとしても、一時的に負担は和らげてあげることはできますが、物理的な荷重はなくなるわけではありません。
根本的には、何も解決していないのです。
ですからやらなければならないのはダイエット、減量、お腹を凹ませるための運動ということになります。
自分の肥満の具合を数字で見てみよう
腰痛を抱えているあなたが、もし肥満気味だと感じているようであれば、適正な体重まで減量する事が腰痛を改善する上で、重要な取り組みになります。
腰から下の下半身の関節には、太れば太るほど負担が増加していきます。
腰痛をはじめ、股関節痛、ひざ痛、足首、足裏等の痛みも体重が関わってきます。
もちろん体重を落とすこと自体が目的ではなく、あくまで体脂肪率を適正に戻し、腹部をはじめとした全身の筋肉量を増やすことが必要です。
BMIの計算
自分の適正な体重がどれくらいかは、身長と体重で簡単に計算できます。
よく知られているBMI(ボディ・マス・インデックス)という、体の肥満度を表す指数を目安にします。
BMIは簡単に計算できる指数ですので、必ずしも正確な肥満である・ないの判断はできませんが、肥満気味かどうかの判断材料にはなります。
具体的な計算式は、以下のとおりであり、最も一般的に使われている日本肥満学会の基準では、計算結果で18.5以上、25未満が標準体重、25以上の場合に肥満と判断されます。
BMI=体重(kg)÷〔身長(m)×身長(m)〕
判定 | BMI 値 |
---|---|
やせ | 18.5未満 |
普通 | 18.5以上25未満 |
肥満(1度) | 25以上30未満 |
肥満(2度)以上 | 30以上 |
※計算の際に単位を合わせるのを忘れないでくださいね。身長はセンチで表現する事が多いので、175センチメートルの方は、1.75メートルで計算してください。
例として私・山井の身長と体重で計算してみましょう。
体重:61.9㎏ 身長:175㎝→1.75m(センチからメートルに変換)
61.9÷〔1.75(m)×1.75(m)〕=20.2
端数切捨て
BMI値は20.2となり判定は普通です。
この数値で肥満と判断されるようであれば、できれば25未満の標準体重ゾーンに入るように、あるいは少なくとも現在の数値よりも下がるように減量に取り組まなければいけません。
理想的な体重の計算
最も病気にかかりにくいBMIの数値が22といわれています。
ですので、
理想的な体重=身長(m)×身長(m)×22
で算出できます。
こちらも私・山井の身長で計算してみます。
〔1.75(m)×1.75(m)〕×22=67.3㎏
となり、理想体重は67.3㎏となりますので、少し体重を増やした方がいいようですが、体重が原因による腰痛の心配はなさそうです。
ただ現状で標準体重の範囲に収まっていたとしても、痛みのせいで運動不足になり体重が増えてしまわないように注意していく必要があります。
生活や実務に役立つ計算サイトke!のBMIと適正体重というページでは体重と身長を入力するだけで簡単にBMIや適性体重を算出してくれます。
良かったら利用してみてください。
BMIはあくまで簡易的な目安
ここまで肥満度を測定するのにBMIという指数を紹介しましたが、実はBMIでは本当の肥満度はわかりません。
身長と体重の数値だけから計算していますので、体脂肪率や体内水分量は全く考慮されていません。
ですので、同じ身長で同じ体重である場合、筋肉質の方でもプヨプヨされた方でも同じBMIが算出されてしまうのです。
そのためBMIは、あくまで簡易的に肥満度を測るものだと認識してください。
詳しい算出方法はここでは割愛させていただきますが、腰痛を改善するにはボテッと出たお腹を凹ませる必要があります。
体脂肪率が高く、筋肉量が少ないのはご自身が一番わかっていると思います。
肥満を解消するには
肥満を解消するには、その人に合った食事とその人に合った運動の両方が必要になります。
どちらか一方でも効果はありますが、やはり健康的に体脂肪率を下げていきお腹を凹ませるには両方が必要なのです。
ただ体重を落とせばいいというものではありません。
簡単になってしまいますが、おススメの食事とおすすめのトレーニングをご紹介します。
糖質制限食を摂ろう
糖質制限食とは、炭水化物(ごはん、麺類、パン)などの主食となるもの甘いスイーツなどを減らして、肉や魚、卵、チーズなどのたんぱく質や脂質からなる食材をしっかりとる食事方法です。
正しいやり方は、一度しっかり勉強する必要があるとは思いますが、今日から、ご飯茶碗に盛るご飯の量を半分にするくらいから始めてみてはいかがでしょうか?
ただし、糖質を敵視して極端に糖質を避けることはやめましょう。
おいしいご飯やラーメン、パスタが食べられない人生なんて私は寂しいですから。今より意識して減らすということが大事だと思います。
まずは腹式呼吸でお腹を引き締める
肥満体型の方がいきなり運動することには、無理があると考えています。
そもそも腰に痛みがあるので、ウォーキングやジョギングすら辛いと思います。
そこでおススメなのが腹式呼吸です。
腹式呼吸であれば、立っている時、座っている時、車の運転中、お布団に入ってからでもできます。もちろん腰に痛みの出ない姿勢でやっていただくのが一番です。
- 鼻から息を素早く吸って、お腹をふくらませる
- 7~10秒かけてゆっくりと息を吐きながら、お腹をへこませる
やり方は、誰でも知っていると思います。ただ意識していただきたいのは、しっかりと息を吐ききって、お腹をしっかりとへこませるということです。
6呼吸で約一分、これを1セットとして、一日のうち気が付いたらやるように心がけましょう。
朝起きた布団の中で、玄関で靴を履いて外に出る前に、10時の休憩時に、お昼ごはんの前に、3時の休憩に、仕事終わりに、お風呂上りに、寝る前にとどんな時でもできますので、できるだけ多くやるようにしてください。
2週間も続けると明らかにお腹周りに嬉しい変化が現れると思います。変化を目で見えるようにするために最初の状態をカメラで撮影しておくことをお勧めします。
最後に
今回は、
- 肥満による腰痛のリスク
- 自分の肥満度の把握
- おススメの食事とトレーニング
についてお話しさせていただきました。
この記事を読んでドキッとした方は、ぜひ実践していただきたいと思います。
・最初にお話しした男性
実は、2ヶ月ほど経って、再度来院されました。
そして、私に嬉しそうに言いました。
「今度、サメの軟骨を呑むことにしました。かなり安くしてもらって、一年で30万円にしてもらいました。」
私の伝えた真実は、ご本人には全く伝わっていなかったようです。
伝えるって、難しいですね。
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