うちの整体院があるのは新潟県長岡市。花火の街としても有名ですが、豪雪地帯でもあります。この地域の毎年恒例の作業といえば、雪かきです。
雪かきは重労働であり、毎年雪かき後に腰を痛めたと整体を希望される方が多くなります。
腰を痛めないために、雪かきの作業前・作業中・作業後にそれぞれ気をつけることがあります。今回は、雪かき作業においての腰痛予防の対策をいくつか紹介します。
この記事を読むことで、あなたは雪かきで腰を痛めることがなくなり、筋肉痛の回復も早くなります。また、どんな作業でも基本は同じなので、つまるところ一年中腰痛の心配がなくなるということになります。
身の安全を守るため、特に次のことに注意してください。
◆除雪作業は2人以上で。やむを得ず1人で行う場合は家族や近所に声をかけましょう。また、緊急連絡用に携帯電話を持って、こまめに休憩しながら行ってください
◆軒下での作業は、落雪に十分注意してください
◆屋根の雪下ろしは、ヘルメット・命綱を着用してください
◆除雪機に詰まった雪の除去は、エンジンを止めてから行ってください
「雪かき」での腰痛を予防する方法
痛みの出るメカニズムは、筋肉の疲労の蓄積です。疲労した筋肉は硬くなり血行不良を引き起こし、疲労物質が蓄積してしまい痛みを発生させるのです。
雪かきでの腰痛を予防するには、
- STEP1.作業前の準備
- STEP2.作業中の姿勢と動作
- STEP3.作業後のボディケア
の3段階がありますのでワンステップずつ説明していきます。
STEP1.作業前の準備
朝、目覚めて意外にも雪がたくさん積もっていて、あわてて雪かき開始…ってやってませんか?
急がば回れということわざの通り、作業前の予防をしっかりとやりましょう。
●起床時にコップ1杯の白湯を飲む(水分補給)
白湯は10~20分くらいかけてゆっくりと飲むのがポイント。 寝起きに温かい白湯を飲むことで、体温があがり血行が良くなります。
どうしても時間がない、面倒という方は常温のお水でもOK。(冬は常温と言っても冷たいですが...)
●準備運動をする
スコップを使った雪かきの平均的な運動強度は、テニス(ダブルス)やバレーボールと同じくらいか、それよりも上と言われています。
全身の筋肉を使い、心臓にも負担のかかる意外に激しい運動です。
ですから作業前にはしっかりとラジオ体操などの準備運動をしましょう。今は、スマホアプリもありますし、Youtube で「ラジオ体操」と検索すれば動画もあります。
3分間の体操でグッと腰痛やケガのリスクが下がりますので、ちょっと面倒でも必ずやるようにしましょう。
STEP2.作業中に注意すること
実際の作業を行う時に気をつけて欲しい内容です。腰にだけ負担を強いるのではなく、全身で分担するようにすることで、腰痛のリスクを最小限にしましょう。
●こまめな水分補給
先ほども書きましたが、雪かきは全身を使った激しい運動です。気温が低くても作業をしていると体が温まり汗もかきます。小まめに水分補給をしましょう。
また厚着で作業をしていると、汗をかいて、後々筋肉を冷やしてしまう結果にもなりますので、服装も気をつけて欲しいところです。
●腰に負担をかけない姿勢と動作
◆腰痛・ぎっくり腰を起こしやすい雪かき
多くの方がやってしまう雪かきの姿勢です。腰を丸めて雪をすくい、腰で起き上がるという動作で常に腰に負担がかかってしまい、腰を痛めやすくなります。
◆腰の負担を減らす雪かき
ヒザ、股関節をしっかりと使い、腰を丸めないように気をつけてください。腰だけに仕事をさせず、全身で仕事を分担しましょう。この動作で腰の負担はかなり軽減されます。
◆スコップの握り方
もう一点気をつけていただきたいのがスコップの握り方です。
上の写真の握り方は、スコップの先側の手のひらが上を向いています。この握り方だと持ち上げるときに腕の上腕二頭筋(力こぶになる筋肉)に負担が集中してしまい、すぐに疲れてしまいます。
下の写真の握り方は、手のひらが下向きになっています。このように握ることで特定の筋肉に負担が集中せず、楽に作業を続けられますので、ぜひ参考にしてください。
最初は慣れず作業しづらいかもしれませんが、慣れてくると腕の疲労感が全く違いますよ。
●小型で軽いスコップを使用する
スコップやスノーダンプ、スノーラッセルと色々雪かきの道具はありますが、大きい方が作業がはかどりそうですが、筋肉への負荷が強くなってしまいます。
おススメとしては、なるべく軽くて女性でも扱えるサイズです。素材の強度はどうしても落ちてしまいますが、スチールよりポリカーボネートやプラスチックの方が扱いやすく筋肉疲労も軽減されます。(とはいえ雪の状態にあった道具を使いましょう(^^;))
STEP3.作業後のボディケア
雪かきで酷使して疲労した体を短時間で回復して、翌日に疲れを残さないためにアフターケアをしっかり行いましょう。
●栄養補給
雪かきで消耗したエネルギーや筋肉を修復する材料として、食事から栄養を補給しましょう。
ここでは疲労回復に効果のある食材をふたつ紹介します。
◆りんご
りんごには、クエン酸やリンゴ酸などの有機酸が豊富に含まれます。
雪かきで疲労した筋肉の細胞が酸欠状態になることで疲労物質である乳酸が蓄積します。
クエン酸やリンゴ酸は乳酸を分解しエネルギーに変える働きがあるので、疲労の蓄積を抑えてくれて、疲労の回復を早める効果があります。
◆サバの水煮缶
いわゆるサバ缶には、たんぱく質、DHAやIPA(EPA)、カルシウム、タウリン、鉄、亜鉛、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンDと栄養豊富に含まれています。
疲労回復の観点では、タウリンや代謝に欠かせないビタミンB群。筋肉の材料となるたんぱく質。骨を造るのに不可欠なビタミンDも含まれています。
雪かきで酷使した体には、サバ缶必須ですね。大雪で交通障害などあった時には、保存食としても役に立ちます。普段から備蓄しておくことをおススメします。
●入浴
ぬるめ(40度程度)のお風呂にゆっくり(15分程度)浸かり、体をしっかりと温め血液の循環をよくしましょう。入浴による温浴効果で体が温まり、血流が促され筋肉や関節が柔軟になることで体の疲れをとる効果があります。お風呂の中でふくらはぎをマッサージするのも効果的です。
●ストレッチ・マッサージ
お風呂から上がったら、水分補給をして‟セルフマッサージ”や‟ストレッチ”をして、酷使して固くなってしまった筋肉を緩めてあげましょう。
腰痛の予防のために腰痛を解消する3つのストレッチを実践してください。
※この時点で、痛みが出ているようであれば無理をせず、湿布を貼るなどして早めに休みましょう。
●睡眠
疲労回復に一番効果があるのがやはり十分な睡眠です。
睡眠中には日中使われている脳細胞が休まり、全身の新陳代謝・疲労回復が図られます。
入浴後の身体が温かいうちにお布団に入るのがおススメ!一日に理想的な睡眠時間は6~8時間前後といわれていますが、翌朝に疲れを引きずっていないのであれば、時間にこだわる必要はありません。
また、望ましい寝方としては、入眠時は仰向け、睡眠中に寝返りを繰り返すというパターンです。横向きでしか寝られないという方もいらっしゃいますが、寝具に接する部分面積が小さくなり、一か所にかかる負担が大きくなります。
そのため肩や腕に痛みを生じる場合もあります。仰向けが苦手という方は寝具になにかしら原因があるかもしれません。
実践してください
雪かきでの腰痛を予防するポイントは、
- 作業前の準備で動ける体にする
- 作業中は全身で負担を分担する姿勢と動作
- 作業後には、しっかりとケアをして疲労を回復
の3ステップです。
今回お伝えした内容を実践することで、あなたは雪かきで腰を痛めることがなくなり、さらに筋肉痛が長引くことがなくなります。また、どんな作業でも基本はこの3ステップなので、雪かきに限らず、今後あなたは腰痛に悩む必要がなくなります。
最後に
新潟県長岡市では、冬になると毎日のように雪が降り積もるので雪かきは必須作業。毎朝、雪かきしてから出勤、そして職場に到着してからは駐車場の除雪と過酷な日々が続きます。
過酷な毎日を乗り切るには、雪かきの作業前・作業中・作業後の対策を万全にする必要があります。雪かきというハードな作業でいかに体の負担を減らせるか、いかに短時間で疲労回復できるかを考えて生活することが大切ですね。
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