寝起きの腰痛を改善するための6つの【寝返り】対策

寝起きの腰痛

「寝起きに腰が痛いんです」
整体院には、そんなご相談がよくあります。

本来、睡眠は体を休め、回復させるための時間です。
それなのに、朝起きた瞬間に腰の痛みを感じてしまうと、
「ちゃんと寝ているはずなのに、なぜだろう」
と不安になりますよね。

気持ちのいい一日のスタートのはずが、毎朝「イタタ…」と言いながら体を起こす。
気づけば、それが何年も当たり前になっている。
そんな方も少なくありません。

実は、寝起きの腰痛には睡眠中の「寝返りの少なさ」が背景にあるケースが多く見られます。

睡眠中に適度な寝返りがあることで、日中の生活でかかった体への負担が分散され、血流や筋肉の状態がリセットされやすくなります。

一方で、寝返りが少ない状態が続くと、同じ場所に負担がかかり続け、朝、腰のこわばりや痛みとして現れることがあります。

この記事では、朝の腰痛を和らげるために、ストレッチだけに頼らず「睡眠中に自然と寝返りがしやすくなる考え方と対策」を分かりやすくお伝えしていきます。

目次

寝起きの腰痛の原因として考えられる「寝返りの少なさ」

結論からお伝えすると、寝起きの腰痛が続いている方の多くは、睡眠中の寝返りが少ない状態になっていることがあります。

これは「寝相が悪い・良い」という話ではありません。
体を回復させるために必要な動きが、十分に行われていない可能性がある、という考え方です。

ここではまず、
寝返りがどんな役割を持っているのか
なぜ寝返りが減ると朝の腰がつらくなるのか
を整理していきましょう。

寝返りが持っている大切な役割

寝返りは、ただ体勢を変えるための動きではありません。
睡眠中、無意識のうちに行われる「体の調整動作」です。

具体的には、寝返りには次のような役割があります。

  • 同じ場所にかかり続ける圧力を分散する
  • 血液やリンパなどの流れを促す
  • 筋肉や関節のこわばりをリセットする
  • 体温を調整する

日中の生活では、座り姿勢・立ち姿勢・前かがみなど、知らず知らずのうちに体へ偏った負担がかかっています。

寝返りは、
その偏りを「夜のうちに整え直すための自然な動き」
と考えると分かりやすいでしょう。

なぜ寝返りが減ると、朝の腰がつらくなるのか

睡眠中の寝返りが少ない状態が続くと、どうなるでしょうか。

  • 同じ筋肉が長時間、押され続ける
  • 血流が滞りやすくなる
  • 筋肉が冷え、硬さが残りやすくなる

その結果、朝起きたときに、

  • 腰がこわばっている
  • 動き出すまでに時間がかかる
  • 起き上がる瞬間に痛みが出る

といった症状として表れやすくなります。

しばらく動いていると楽になる、という方が多いのも、動き出すことで血流や筋肉の状態が戻っていくためです。

つまり、朝の腰痛は「夜の間に体が十分にリセットされなかったサイン」とも考えられます。

寝返りは「夜の体をリセットする動き」

寝返りを別の言い方にすると、睡眠中に行われる、いちばんシンプルな全身運動です。

特別なストレッチや運動をしなくても、寝返りが自然に行われていれば、

  • 腰まわりの筋肉
  • 骨盤まわり
  • 背中から脚にかけて

が少しずつ動かされ、朝を迎える準備が整っていきます。

逆に言えば、
寝返りがしにくい環境・体の状態のままでは、朝の腰痛が出やすくなる
ということです。

まずは「考え方」を整理しましょう

ここで大切なのは、
「寝返りの回数を無理に増やそう」と意識することではありません。

  • なぜ寝返りが必要なのか
  • 何が寝返りを妨げているのか

この考え方を整理することが、最初の一歩です。

次のセクションでは、
寝返りを妨げやすい原因に対して、環境と体の両面から整えていく方法
として、
「寝起きの腰痛を改善するための6つの【寝返り】対策」を具体的にご紹介していきます。

無理のないものからで構いません。ご自身の状態に合いそうなところから、読み進めてみてください。

ここから実践|寝起きの腰痛に対する6つの寝返り対策

結論からお伝えすると、寝起きの腰痛を和らげるために大切なのは、寝返りを「頑張って増やすこと」ではありません。

寝返りが自然に起こりやすくなる
環境体の状態を整えることがポイントです。

無理に動こうとしたり、「寝返りしなきゃ」と意識し続ける必要はありません。

寝返りは「できる体」と「できる環境」がそろうと自然に増えます

前のセクションでもお伝えした通り、
寝返りは本来、無意識のうちに行われるものです。

そのため、

  • 体が沈み込みすぎる寝具
  • 首や腰の動きを妨げる枕
  • 筋肉の緊張が強い状態

こうした条件が重なると、寝返りを打ちたくても打てない状態になってしまいます。

逆に言えば、

  • 寝返りを妨げない寝具環境
  • 体をねじりやすい、動かしやすい状態

を整えてあげることで、
寝返りは自然と起こりやすくなります。


ここで紹介する6つの対策について

これからご紹介する6つの対策は、
大きく分けて次の2つの考え方に基づいています。

  • 対策①・②:寝返りを妨げない「環境」を整える対策
  • 対策③〜⑥:寝返りを妨げている「体の緊張」をゆるめる対策

どれも、
強い力を使ったり、無理に続ける必要はありません。

「これならできそう」と感じたものから、ご自身のペースで取り入れてみてください。

対策1.敷布団、マットレスを見直す

体を横にした時にいちばん重要な部分になるものですね。最近では、マットレスも低反発があったり、高反発があったりで迷ってしまいますよね。

寝返りのしやすさという点では、ある程度しっかりした寝具のほうが合う方が多いです。
柔らかすぎて体が沈み込むと、寝返りを打つときに余計な力が必要になり、結果的に寝返りが減ってしまうことがあります。

またお尻の部分が沈み込んでしまい腰痛を助長してしまうこともあります。

かと言って、敷布団やマットレスなんておいそれと買い換えるものでもないですよね。現在、体が沈み込んでしまう寝具の場合には、厚手のバスタオル等を重ねて沈み込みを防いで見てください。

敷布団の腰部分にタオルを重ねて、体の沈み込みを調整している様子
腰まわりが沈み込みすぎる場合は、タオルを重ねて高さを調整すると寝返りがしやすくなります。


お尻の辺りが沈み込まないようにタオルを重ねて敷きます。

敷布団の中央から腰にかけて敷いたタオルにさらにタオルを追加して、寝返りしやすい環境を整えている様子
沈み込みの程度に合わせて、タオルの位置や枚数を調整するのがポイントです。


沈み込みが大きい場合は畳んだバスタオルを入れたりと工夫をしてみてください。

対策2.枕を見直す

フカフカの枕は、頭を乗せた瞬間はとても気持ちが良いのですが、頭が沈み込んだ状態で寝ている間に首に負担がかかりやすくなります。
そのため、寝ている間に頭の位置が安定しにくく、結果として寝返りがスムーズに行いにくくなることがあります。

また、首のカーブを保護するように作られた枕も見かけます。一見、体に良さそうに感じますが、首の動きが制限され、寝返りが打ちにくくなる方もいます。体が起きている状態では頭の荷重を程よく逃がすために首のカーブは必要ですが、横になっている状態では頭の荷重が首にかからないため、カーブは必要ないんです。

ではどんな枕が良いかということですが、ある程度の硬さがあり、横向きになっても頭が下がらない高さがあるものが良いでしょう。

個人の体格によって高さが違いますので、厳密に言えばオーダーメイドでご自身に合った枕をつくるのが一番だと思いますが、ここでは簡単にバスタオルでつくる寝返り枕を紹介したいと思います。

バスタオルを重ねて高さを調整し、寝返りしやすくした枕の様子
バスタオルを重ねることで、高さを微調整しながら自分に合った枕を作ることができます。

バスタオルを畳んで数枚重ねます。

バスタオルを重ねて高さを調整し、寝返りしやすくした枕をさらに微調整した様子
たたみ方を変えることで、高さの微調整が可能です。

高さはバスタオルなので微調整できます。

バスタオルを重ねた枕を使い、横向きで首から背骨がまっすぐ保たれている様子
横向きでは、首から背骨のラインが自然につながる高さが目安になります。

高さの目安は、横向きでなた時に背骨が真っすぐになるような高さです。

バスタオルで高さを調整した枕を使い、仰向けで首に無理のない姿勢をとっている様子
仰向けでは、首に力が入りすぎず、自然に休める高さが目安です。

仰向けで寝るとこんな感じです。

バスタオル枕の高さが合わず、横向きで首から背骨のラインが曲がっている様子
高さが合っていない場合は、調整してください。

高すぎたりすると背骨のラインが曲がってしまいます。そうするとうまく寝返りができなくなってしまいますので、タオルを調整してください。


まずは朝ベッドでできる簡単なケアから始めたい方はこちら

対策3.腰のねじりストレッチ

仰向けで片脚を曲げ、反対側へ腰をねじりながら倒している腰のねじりストレッチの様子
腰まわりの緊張をゆるめ、寝返りがしやすい状態をつくるためのねじりの動きです。反動をつけず、呼吸を止めない範囲で行いましょう。
  1. 片脚を曲げ、曲げた脚と反対側の手でヒザをつかむ。
  2. もう一方の腕は挙手をするように肘を伸ばして頭の上にあげる。
  3. つかんだヒザをつかんでいる手の方の床に向かって腰をねじるようにして倒す。
  4. 腰をねじった状態で静止し、深呼吸を6回ほどして終了(左右3セットを目安に)

肩が浮かないで膝が床に着くことが目標ですが、最初はムリをしない様に!
静止して脱力することがポイントです。

対策4.ヒジ立て&ヒザ曲げ

うつぶせでヒジを立て、両ヒザを曲げた状態で上体を起こしているヒジ立て&ヒザ曲げの動き
お腹から太ももの前にかけての緊張をゆるめ、寝返りがしやすい状態をつくるための動きです。呼吸を止めず、力を抜いたまま行いましょう。
  1. うつぶせに寝て、両ヒジで上体を起こします。
  2. 続いて両ヒザを曲げます
  3. この状態で全身の力を抜いて、深呼吸を6回ほどして終了(3セットを目安に)

みぞおちからおなか、太ももの前を伸ばすのが目的です。
みぞおち辺りのつっぱり感がなくなるように続けてください。

対策5.ヒザ抱え

仰向けで両ヒザを曲げた状態から、両手でヒザを抱えて胸に引き寄せているヒザ抱えの様子
腰からお尻まわりの緊張をゆるめ、寝返りがしやすい状態をつくるための動きです。反動をつけず、呼吸を止めない範囲で行いましょう。
  1. 両ヒザを曲げて仰向けに寝ます。
  2. 片方ずつヒザを抱えるようにして両ヒザを抱えます。両手は指を組んでください。
  3. その状態で両腕以外の力を抜き、深呼吸を6回ほどします。終わったらヒザを立てた仰向けに戻ります。(3セットを目安に)

お尻を上げて、背中を丸めないように注意してください。
太ももが胸につくように意識してください。

対策6.タオルで足上げ

仰向けでタオルを足にかけ、ヒザを伸ばしたまま片脚をゆっくり持ち上げている様子
タオルを使うことで、
力を入れすぎずに脚を持ち上げやすくなります。
無理のない高さで十分です。
  1. 仰向けで寝て、両手でタオルの両端を持ちます。
  2. 片足のつま先をタオルに引っ掛け、ヒザを伸ばします。
  3. 膝を伸ばした状態で、ゆっくりと足を垂直方向に上げていきます。反対の脚は伸ばしたままです。
  4. この状態で静止してタオルをつかむ手以外の力を抜きます。深呼吸を6回ほどして脚を下ろします。(左右3セットを目安に)

ヒザが伸ばしにくい場合は、バスタオルでも可能です。無理をせず、気持ちのいい範囲で行ないましょう。

ここで紹介したストレッチは、寝返りを妨げている体の緊張をゆるめるためのものです。


ただし、寝返りを意識しても、

  • 朝の腰痛がなかなか変わらない
  • しびれや強い痛みが出てきた
  • 「これって病院に行くべき?」と迷っている

という場合は、原因をもう少し広い視点で整理することも大切です。

朝起きたときの腰痛について、考えられる原因や病院に行く目安などは、こちらの記事で詳しくまとめています。

朝起きると腰が痛い原因と対処法をわかりやすく解説した記事はこちら

「寝返り」で重要な事は環境と柔軟性

今回ご紹介した6つの対策はいかがでしたでしょうか?

無理のない範囲で行ってみてください。
できそうなものからで大丈夫です。

対策の1,2は寝返りを打てる環境の整備です。
あとの対策3,4,5,6は寝返りを打てる体の整備です。

寝返りがスムーズにできて、寝起きの腰痛が無くなって、気持ちのいい朝を迎えられることを切に願っております。

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この記事を書いた人

腰痛ケアスタジオLines.
山井 恭三郎

当院では、無理に通院をすすめないこと、今すぐ通う・通わないを決めなくてもいい選択も大切にしています。

ブログでの文章も、実際に相談を受けるときと同じ距離感で書いています。

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