はじめに(改善には順序がある)
脊柱管狭窄症と診断されてから、
・歩ける距離が日によって違う
・良くなったと思ったら、また戻る
・このまま悪くなるのではないか
そんな不安を抱えていませんか。
「脊柱管狭窄症は治るの?」
「改善までどれくらいの期間がかかるの?」
検索を繰り返している方も多いと思います。
まずお伝えしたいのは、
改善には“順序”があるということです。
順番を飛ばして結果だけを求めると、一時的によくなっても、また戻る。
そして気持ちが折れてしまう。
でも、順番を整えると、波は少しずつ小さくなります。
この記事では、脊柱管狭窄症の保存療法における「3ヶ月の進め方」を整理します。
3ヶ月で完治する、という話ではありません。
3ヶ月で方向が定まるという話です。
焦らなくて大丈夫です。
一緒に順番を確認していきましょう。
まず脊柱管狭窄症そのものについて整理したい方は、
こちらの記事も参考にしてください。
👉 脊柱管狭窄症とは?不安を整理し『歩ける未来』を取り戻すために

1ヶ月目:波を落ち着かせる
まずは「増やさない」
脊柱管狭窄症 改善の第一歩は、鍛えることではありません。
まずは、悪化させないこと。
間欠性跛行がある方は、「歩かなきゃ」と無理をしがちです。
でも1ヶ月目は違います。
神経が過敏になっている状態では、刺激を減らすことが大切です。
負担を減らす
・長時間立ちっぱなしを避ける
・キッチンで片脚重心にならない
・重い買い物を一度にしない
・こまめに休憩を入れる
これは弱さではありません。
身体を守る選択です。
保存療法の土台は、炎症や興奮を落ち着かせること。
この段階で無理をすると、その後の回復が遅れます。
姿勢と生活動作を整える
「姿勢をよくしましょう」と言われることがありますが、脊柱管狭窄症では必ずしも背筋を伸ばすことが正解ではありません。
少し前かがみの方が楽な方もいます。
大切なのは、
その人にとって負担が少ない形を見つけること。
立ち方、座り方、立ち上がり方。
日常の動作が整うと、波は静かになります。
この時期に焦らない理由
脊柱管狭窄症の期間は人それぞれです。
神経が関係する症状は、落ち着くまでに時間がかかることが多い。
1ヶ月目は、結果を出す時期ではなく、
土台を整える時期。
ここで焦らないことが、その後を左右します。
2ヶ月目:動作の再学習
波が少し落ち着いてきたら、次の段階です。
ここからは「動き」を整えます。
歩き方
間欠性跛行がある方は、無意識に身体を守る歩き方をしています。
・歩幅が小さすぎる
・骨盤が揺れすぎる
・上半身が固まっている
守る姿勢は必要ですが、
続きすぎると別の負担を生みます。
2ヶ月目は、
距離より質。
どれだけ歩くかではなく、
どう歩くかを見直します。
立ち方・家事動作
洗濯物を干す姿勢。
掃除機をかける動き。
料理中の体重のかけ方。
日常の積み重ねが症状に影響します。
「整体では良いのに、家に帰ると戻る」
それは生活動作が変わっていないからかもしれません。
2ヶ月目は、日常を整える月。

「戻る→悪化」のループを止める考え方
脊柱管狭窄症 治る?
という問いの背景には、
「元通りになりたい」という願いがあります。
でも現実は、
良くなる
↓
少し戻る
↓
また整える
この繰り返し。
戻ることは失敗ではありません。
調整の一部です。
この捉え方ができると、不安は軽くなります。
3ヶ月目:戻りにくい体へ
ここでようやく、安定に向けた段階に入ります。
必要な筋力
重たい筋トレは必要ありません。
大切なのは、
・体幹の支え
・股関節の安定
・太ももの持久力
“使える筋肉”を育てること。
やりすぎないことも大事です。
ここからは、無理のない範囲で体を“支えられる状態”に整えていきます。

習慣づくり
3ヶ月目のテーマは、
頑張るから、習慣へ。
朝の軽い体操。
歩く前の準備。
痛みが出た日の対処。
自分で調整できる感覚が育つと、不安は小さくなります。
歩ける距離が安定するとは?
歩ける距離が伸びることも大切ですが、それ以上に大切なのは、
日常が静かに戻っていくことです。
実際に、こんな声があります。
ある方は、
「朝のゴミ出しが、歩いて行けるようになりました」
以前は、約50メートル先のゴミ収集場所まで歩けず、車でゴミ出しをしていたそうです。
距離だけ見れば50メートル。
でもご本人にとっては、
「自分の足で出せた」
という大きな変化でした。
別の方は、
「スーパーで、休まずに買い物ができました」
夕方の買い物では、途中で2回は腰を丸めて休まないと最後まで回れなかったそうです。
カートにつかまっていれば、休まずに回れるようになった。
距離が急に伸びたわけではありません。
でも、途中で止まらなくていい自信と安心感が生まれています。
また別の方は、
「晩ごはんの支度を、いちいち座らずに終えられました」
以前は、何度も休憩を挟みながらでないと台所に立ち続けられませんでした。
痛みがゼロになったわけではありません。
それでも、
生活が前に進んでいます。
「まだ痛い」で終わらないために
多くの方が、
良くなっているのにそれに気づけません。
なぜなら、
最初の状態をはっきり覚えていないからです。
・どれくらい歩けなかったのか
・何回休んでいたのか
・どの動作が一番つらかったのか
これを意識していないと、
少し楽になっても「まだ痛い」で終わってしまいます。
最初の状態を記録しておく
改善の過程で、とても大切なことがあります。
それは、最初の状態を記録しておくこと。

手帳の端でも、スマートフォンのメモでもかまいません。
ただひとつだけ大切なのは、日付を残しておくこと。
その日が、スタートの日になります。
比較の基準です。
例えば、
・3月5日:50メートル歩けず、車でゴミ出し
・3月5日:スーパーで2回休憩
・3月5日:夕食準備で3回座る
これだけで十分です。
1ヶ月後、2ヶ月後に見返すと、
歩いて出せている。
休憩が減っている。
座らなくて済んでいる。
小さな変化が、はっきり見えます。
改善は、
昨日との比較ではなく、最初との比較で分かります。
来院される場合は、こちらでも経過を記録しています。
いまどの段階にいるのか、どこまで進めてよいのか。
客観的に振り返ることができます。
でも、通院していなくても大丈夫です。
記録を残すこと自体が、順番を整える第一歩になります。
3ヶ月で変わる人・変わらない人の違い
大きな違いは、順番を守れるかどうか。
そして、
いま自分がどの段階にいるのかを客観的に確認できているかどうか。
改善は、
施術だけでも、セルフケアだけでも進みません。
いまの段階を見極め、計画を立てながら進めることで、遠回りが減ることがあります。
依存するためではなく、順番を間違えないために。
よくある質問
次の一歩
脊柱管狭窄症は、急ぐものではありません。
3ヶ月で完治する、とも言いません。
でも、3ヶ月あれば方向は定まります。
そして、
最初の日付が残っていれば、前に進んでいることが見えてきます。
改善とは、
痛みがゼロになることではなく、変化に気づけること。
順番が見え、
目印があり、
小さな前進を確認できる。
その積み重ねが、
歩ける未来を現実にしていきます。
焦らなくて大丈夫です。
歩ける未来は、
奇跡ではなく、設計です。 🌿

