同じような症状でも、比較的早く落ち着いていく人もいれば、時間がかかる人もいます。
その違いについて考えるとき、「体が弱いから」「年齢のせい」「努力が足りない」
そう言われることがあります。
ですが、実際にはそう単純な話ではありません。
「良くなる・良くならない」は結果であって、原因ではありません
まず大切なのは、「良くなったかどうか」は結果であって、その人の価値や姿勢を表すものではないということです。
早く変化が出た人が「正しく」、時間がかかる人が「間違っている」という構図は、現実には成り立ちません。
違いが出るのは、もっと別のところです。
実際に分かれやすいのは「状態の捉え方」です
これまで多くの方を見てきて感じるのは、差が出やすいのは
- 何をしているかではなく
- 今の状態をどう捉えているか
という点です。
たとえば、
- 今日は少し楽だった
- 昨日は動けなかった
- 今週は波がある
こうした変化を、
- 「良くなってきた証拠」
- 「また悪くなった」
どちらとして受け取るかで、その後の行動や気持ちは大きく変わります。
変化が「一直線」だと思っていると、苦しくなります
多くの人が、無意識のうちに「回復は右肩上がりで進むもの」というイメージを持っています。
でも実際は、
- 良い日があったり
- 戻るような日があったり
- 何も変わらないと感じる期間があったり
そうした揺れを含みながら進みます。
この揺れを「失敗」「後退」と捉えるか、「途中経過」と捉えるか。
ここで、感じる負担の大きさが変わります。
時間がかかる人は「遅れている」のではありません
時間がかかる方の多くは、
- 状態を真面目に観察している
- 無理をしないように気をつけている
- これ以上悪くしないよう慎重になっている
そうした特徴を持っています。
これは決してマイナスではありません。
ただ、変化が目に見えにくいために「進んでいないように感じやすい」だけです。
「良くなる人」は、焦らなかった人という場合もあります
比較的落ち着くのが早い人は、
- すぐに結論を出さない
- 小さな変化を拾える
- 調子の悪い日を、必要以上に評価しない
こうした姿勢を持っていることがあります。
特別なことをしているわけではなく、状態を“判断しすぎていない”という共通点があるだけです。
差が出るのは、能力ではなく「向き合い方」
ここまで読んでいただいて分かる通り、
- 体の強さ
- 年齢
- 根性
- 努力量
で結果が決まっているわけではありません。
差が出るとしたら、今の状態をどう受け止め、どれくらい余白を残しているか
その違いです。
もし今、時間がかかっていると感じているなら
それは、
- 何かが間違っている
- 選択を誤った
- 自分の体が悪い
というサインではありません。
今は、慎重に進んでいる時期というだけのこともあります。
「早さ」より「無理のなさ」を基準にしてもいい
回復を考えるとき、早く良くなるかどうかよりも、
- 余計に不安が増えていないか
- 生活が崩れていないか
- 判断に追われすぎていないか
こうした点を基準にしても構いません。
結果として、そのほうが長い目で見て安定することもあります。
ここまで整理できていれば、十分です
「良くなる人・時間がかかる人」という言葉は、つい自分を比べてしまいがちですが、
実際には比べる必要のないものです。
今の状態を、
少し落ち着いて見られているなら、
それだけで前に進んでいます。
